消費しない社会

2017.08.24.Thu.20:06
当方は生活アイテムに関する客観的な数値を持ち合わせていないが、ここ20年くらい、日本人の1人当たりの生活アイテム数はほとんど増えていないのではないだろうか。所得が増えたからといって、電化製品を増やしたり、衣類や時計を増やしたり、別荘を持ったり、車を何台も持ったり、普通の人はそんな無駄なことはしない。お金があるからといって、高級料理ばかり食べている人はあまりいないだろう。昔はお金持ちが太っていて貧乏人はやせていたが、今はむしろ逆である。

生産力が弱い時代は、食料を含む物の奪い合いであり、交換手段であるお金の有無は命にかかわる問題であった。今はお金があっても使わない時代である。

金融政策とは畢竟(ひっきょう)限られた資源をいかに効率よく平等に配分するかという政策であり、ありあまる生産力をもつ現代社会ではあまり有効ではないのである。

監獄実験

2017.08.20.Sun.21:26
昔アメリカの大学で監獄実験というのがあった。(監獄実験を知らない人はこちら

新聞広告などで普通の大学生などを集め、看守役と囚人役に分けて、それぞれの役を実際の刑務所に近い設備の中で演じさせた。すると時間が経つにつれて、看守役はより看守らしくなり、囚人役はより囚人らしい行動をとるようになっていった。この実験は日が経つにつれて過激になっていき、看守役は囚人役に暴力を含む屈辱を与え続け、囚人役は奴隷状態になっていったという。

私はテレビもラジオもまったく見ないし聞かないが、8月は年間で一番反日プロパガンダがきつい月である。マスコミが看守役、視聴者が囚人役である

マスコミは教育界とタイアップして、日本の子供に卑屈な役をやらせていたから、そのとおりの卑屈な人間だらけの日本になったのである。

吉川三国志

2017.05.20.Sat.09:04
私が若いころ、もっとも繰り返し読んだ本は吉川英治の三国志である。最初から読んでも面白いが、途中から途中まで読んでも面白い。他の本や漫画も見たが、やはり吉川三国志じゃないと駄目である。

吉川三国志が面白い理由の一つは、その執筆時期にある。三国志は、新聞連載小説として、昭和14年(1939年)8月26日から昭和18年(1943年)9月5日まで連載されたものだが、小説に戦時中の緊張感が反映されている。蜀が滅んでしまうのは、まるで大日本帝国の崩壊を暗示しているようである。

吉川三国志が面白い理由の一つは、人物の個性により濃淡はあるが、漢王朝が絶対正しい史観の枠内で、登場人物が描かれていることにある。この漢王朝が絶対正しい度は、劉備や関羽、張飛らが100%なら、曹操クラスになると50%位になるのだろうか。人間にとって尊いものを抱いて生きることは重要なことである。

支那の歴史も、諸葛亮が死んでからは、単なる私利私欲の歴史となり、急激につまらなくなり、現代に至っている。

渡部昇一先生逝去

2017.04.18.Tue.18:25
私は中学生のころから渡部昇一先生の本を読んでいたせいか、左翼思想に惹かれたことは一度もない。最近保守思想に覚醒しました、みたいな人がいろいろと出てきたが、私は初めから覚醒している。

約40年前から南京大虐殺が無かったことを知っていたのは渡部昇一先生の本のおかげである。

渡部昇一先生が大島淳一のペンネームで書かれたマーフィー本には、多大な影響を受けた。いいことを思えばいいことが起こり、悪いことを思えば悪いことが起きる。私の根底にあるのは光明思想である。

渡部昇一先生に日本の完全独立を見ていただきたかった。謹んでご冥福をお祈りします。

(参考過去ブログ)
「エマーソン 2015-12-06」
「渡部昇一評論4部作 2015-04-10」

二流以上と三流の分かれ目

2017.03.26.Sun.21:05
地代や家賃の係争案件で、他人の評価書を見ることがあるが、賃貸事例比較法を適用していない評価書が散見される。読んでみると規範性のある賃貸事例がないので賃貸事例比較法は適用できないと書いてある。

しかし利回り法やスライド法の説明では従前賃料が高いとか安いとか書いている。なぜ従前賃料が高いとか、安いとか思うのだろうか。それは自分で妥当だと思う賃料水準があるからである。その妥当と考える賃料水準の出どころは、畢竟(ひっきょう)賃貸事例なのである。

その鑑定士は20年に一度しか取引が無いような小規模集落の土地価格を求めるときに、土地の取引事例比較法は適用しないのだろうか。おそらく適用すると思う。他の小規模集落の取引を使ったり、古い事例を使ったり、あるいは大きな地域格差がつくが、市街部の取引を使ったりして適用すると思う。

その町に一棟しかなく、しかも過去に取引が無いマンションの一室を評価するときに、取引事例比較法は適用しないのだろうか。おそらく適用すると思う。遠くても他の市のマンション取引の事例を使って比準すると思う。

鑑定士の中には事務所や住宅はともかく、継続地代や店舗の賃貸事例比較法はやらない方がいいと言う人もいる。理由を聞くと、事情が複雑で比較できない、昔研修でそう習った(私はその真偽の確認はしていない)、大手の鑑定機関もそうしている(同じくその真偽の確認はしていない)からだそうだ。

事情が複雑なのは、土地の取引も同じである。賃貸事例比較法はやるべきではないという考えは、私には理解不能である。たとえ試算賃料としての精度が落ちても、検証の意味も含めて、適用可能な手法を積極的に使ってみるのは、悪いことではなく、いいことなのである。積算賃料も、収益賃料も、差額配分法も、利回り法も、スライド法も適正な賃料を目指しているが、他の手法と補完しあって初めてその試算賃料の性質が分かってくる。

私も賃貸事例比較法を適用しないことはある。この物件は特殊で、他の物件と比較の対象にはならないという場合もある。ただ適用出来ませんのハードルが二流以上と三流では大きく異なるのである。