適当癖は一生治らない

2016.08.13.Sat.22:54
どんな職業にも一定割合で変な人がいる。労力を最小限にして、クレームが来るか来ないかの下限の品質を狙って仕事をする。クレームが来なければ、ああ良かったなと。

10代の時に読んだ「ちっぽけな自分からの脱出」(佐藤正忠著、経済界1977)というB級自己啓発本にこんなことが書いてある。

著者の佐藤正忠氏は、敗戦直後の混乱期に父親を亡くし、大学に籍を置きながら、紙芝居や易者のアルバイトをし、自分の学費を自分で稼ぐのはもちろん、家族にも生活費を送っていたそうだ。地べたを這うような生活の中、心を支えたのが吉川英治の「宮本武蔵」で、本がクタクタになるまで読んだそうだ。


関ヶ原の戦いで敗走した武蔵は、落武者狩りにあって、沢庵宗彭に捕まってしまう(あくまでも小説の中での話だが)。
武蔵は沢庵和尚に「おれは今から生まれ直したい。もう一ぺん生きてみたい。後生だ、助けてくれ」という。
しかし沢庵は断固として許さない。
「何事もやり直しができないのが人生だ。世の中のこと、すべてが真剣勝負だ。不憫だがその縄は解いてはやれん。せめて念仏でも唱えて、生死の境を噛みしめておくがよい。」

戦場で切られたら終わりである。たまたま体調が悪かったのかもしれないし、ちょっと運が悪かったのかもしれない。でも戦場で切られたら終わりである。

低いクオリティでしか仕事が出来ないのは、適当癖がついているからである。
私に言わせれば適当癖は一生治らない。

人生は真剣勝負。
冗談も必要だろうが、それ以上に仕事に対する真摯さがなければならない。
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